Computer Aided Design
CADは、コンピュータによる設計支援ツールのこと(CADシステム)。
人の手 によって行われていた設計(Design)作業をコンピュータ(Computer)によって支 援(aid)し、効率を高めるという目的からきた言葉である。(wikipediaより) フリーハンドで描かれたイメージ図を設計図面に落とし込み、クライアントと 情報の共有化を図りすり合わせます。設計図面は、製品を作っていく前段階に あたります。弊社でも様々なCADを使ってデータ化、作業の効率化に努めてい ます。
CAD SUPER FX
ANDOR社製の純国産2次元CADシステムソフトです。主に設計で使用しています。図面は主に三面図で描かれ、平面図、正面図、側面図の三面で立体を表現します。また、形状を分かり訳す表現するために投影図が記載されることもあります。図面には三面図・投影図はもとより材質や板厚、表面処理などの記載事項も含まれます。それらの図面を基に、一つ一つ部品を作成していきます。図面更新の際は誤って旧品を加工しないよう、更新履歴と品番の変更を行いましょう。
AP100 CAD
精密板金加工機械メーカーアマダ社製の2次元CAD/CAMソフトです。AP100は、加工する部品の展開図を作成する板金加工に特化したCADになります。面出しや面合成などを行い部品図が作られます。そして部品図を一本化して展開図を作成します。アウトライン化するような感じです。AP100は板を折り曲げた際の伸び値や面同士の重なりなどを自動調節し、適性な形状に補正してくれます。また曲げ線を指示して伸び値を補正し、展開寸法を曲げる回数に合わせて変更することも可能です。
AP100 CAM
CAMとは「Computer Aided Manufacturing」の略で、コンピュータ支援製造という意味になります。AP100の展開図データを取り込んで加工軌跡を割り付け、NCのプログラムデータを作成する板金専用のCAMソフトです。タレットパンチプレス、レーザー加工機、複合機でそれぞれCAMが分かれていて、加工機に特化した割り付け方法とNCデータの作成を行います。基本的にはGコードを使ってデータ化されますが、加工原点の変更や加工取り数の変更などは、加工機の画面で使用材料の形状やロット数に応じてNCデータを変更て調整します。
工場内のネットワーク
AP100で作成された2DデータおよびNCデータは、専用サーバーで一元管理されています。サーバーと各加工機はLAN接続され、加工プログラムごとに作成された加工指示書により、バーコードで加工機に呼び出し、運用しています。現場で修正したデータも上書きすることで、サーバー内にフィードバックできます。また2Dデータはベンダーで呼び出すことで、曲げデータを自動認識し、突き当て位置を指示してやることでベンダーのデータとしても使うことが出来ま。2Dデータのベンダー運用は、加工時のタイプミスや曲げ方向の勘違いの削減に貢献しています。
互換データ
他社とのデータの受渡をする際に、互換データに変換してデータをやり取りします。2DデータではDXF , DWG を、3DデータではIGES , STEP を用います。
使っているソフトによってバージョンの違いなどがあり完璧ではありませんが、ほぼ過不足なくデータの受渡が出来ます。エクセルでいうところのCSVデータのような感じになります。互換データによる受渡は、紙図面だけでやり取りするとどうしても起きてしまうタイピングミス軽減や板厚の内外の指示の確認などをスムーズに行うことが出来ます。
AIデータの活用
イラストレータで作ったデータもアウトライン化することで活用することが出来ます。注意点としては、縮尺を1:1にする必要があります。等角にしていないと、縮尺してしまったデーターをそのまま拾って小さいもの(もしくは大きいもの)が出来上がってしまいます。また文字・イラストなど曲線を多用する図形は、レーザーのビーム径の補正であまり細かい形状だと対応しかねる場合があります。おおよそ板厚程度の長さの円弧長である必要があります。
切り抜き文字を加工する場合は、抜け落ちないようにジョイントを入れて作成しなければなりません。
ダクト展開
配管ダクトやホッパーなど角錐・円錐状の製品を作成するとこがあります。入り口と出口で形状が変形するもので、細かく折り曲げ線を入れていくことで形にし、溶接して形状を整えていきます。集積ホッパーや排気ダクト・給気ダクトなどに使われています。医療系・食品系などの業界で使われる場合はステンレス製が多く、工業系・塗装ブースなどで使われる場合はスチール製が多い傾向にあります。板厚に関して、薄いものは0.8mmから、厚いものでは4.5mmのものも作成実績があります。
主流は1.0mm~2.0mmになります。